初めまして、今日は、仏飯について書こうと思います。
仏飯とは、仏式の葬儀で故人にお供えするご飯のことです。
(宗派によって飾らない場合もあります)

右奥のご飯を仏飯といいます。
さて、写真を見て頂くと分かりますが
仏飯には箸が立っていますね。
これにはちゃんと理由があるんです。
諸説ありますが、よく言われているのは
ご飯の炊き方に基づいているというものです。
昔は、ご飯の炊き方には二種類ありました。
「おこわ(こわめし)」と「かゆ」です。
おこわを出す時には、
「これは強飯である」というしるしのために
箸を立てる習いになっていたそうです。
現代のいわゆる「ごはん」は
「おこわ」に近いものです。
ですから、本来の形としては
箸を立てるのが正式です。
現代の箸を立てない形は、
あくまで簡略版と言えるでしょう。
仏飯は、仏様にお供えするものです。
そのため、正式な作法でお供えしようという事で
箸を立ててお供えをするんですね。
時代が変わって、食事の出し方は簡略化されても、
お供えの儀式は変わらず、現代に至っているようです。
葬祭アシスタント・ツノ
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